根本的な問題の改善は、毛髪に着目するのではなく、頭皮をケアすることです。これが賢明な策といえます。トリートメントを使用することによって、髪に栄養が戻るわけではありません。栄養不足を解消できたり、補修効果が期待できることもありません。猫っ毛やくせ毛の改善に効果が出る、ということにもなりません。
「トリートメントを使い、髪に栄養を戻して、猫っ毛やくせ毛を改善することはできますか」との疑問をお持ちですが、トリートメントの継続使用で問題点を解決することはできません。
・髪の毛の栄養不足を改善できるわけではない
・髪が補修されて猫っ毛やくせ毛を改善できるわけではない
別の「よくある質問」でも紹介していますが、傷んだ髪の毛は生え替わったり、再生したときの状態に戻ることはありません。時間の経過とともに傷みや劣化が進んでいき、高価なシャンプーやトリートメント、ヘアパックを使っても、髪が元に戻ることはありません。
美容室の中には、シャンプーやトリートメント、毛質やダメージの改善できるカラーリングがある、との説明をするケースもあります。このような説明は、根拠が希薄で信用しない方が賢明といえます。強調しますが、ダメージを受けた髪の毛が、元の状態に戻ることは決してありません。この点は、ぜひ頭の中に入れてください。
一例を挙げます。毛髪と爪は同成分のケラチンというタンパク質の成分でできています。経験のある方も多いと思いますが、一度割れたり、ひびが入ってしまった爪は元通りになりません。爪専用のクリームや保湿剤を使って目立たなくすることはできますが、元通りに再生することはできません。髪の毛もこれと同じ原理です。
「猫っ毛とくせ毛に長年にわたって悩んでいます」とありますが、改善には髪の毛の表面上の補修ではなく、根本から改善していく必要があります。髪の毛に直接、働きかけるよりも、髪の毛を再生させる土壌となる頭皮のケアを重点的に行うのが、賢明な策といえます。
・ご自身の髪質や頭皮に適合するシャンプー、トリートメントの使用
・美容室でヘッドスパなどのマッサージで頭皮の血行を促進させる
・ご自身でも頭皮マッサージを心掛け、血流やリンパの流れを促進させる
日常でも髪質改善に向けた取り組みや意識づけが大切です。ただし、今本的な改善に至るには5年や10年といった長期的な視野で見据える必要があります。